先住民受難者のための移行期正義

 台湾はアジアで初めて、先住民に対して謝罪を行った国です。また、2016年8月1日の「先住民族の日」には、「総統府先住民族の歴史的正義・移行期正義委員会」の設立を発表しました。

 白色テロの期間、台湾の先住民は無実の罪を着せられ、身柄の拘束や逮捕、監禁、さらには残酷な銃殺刑を受けました。戒厳令の期間、先住民族のエリートたちは国家による暴力の対象となりましたが、その後の記録や文献の発見、研究などにより、名誉は回復され、次第に正義への移行という目標に向かい始めました。

 国家人権博物館は、先住民ツォウ族の高一生さんの遺書、および高さんが獄中でしたためた手紙を特別展示するとともに、タイヤル族の林昭明さん、王宗霖さん、邱致明さん、葉栄光さん、周万吉さんら被害者の映像の記録を放映しました。