文物に隠れている文化の記憶をより鮮明に

 2014年5月18日の「国際博物館の日」に合わせ、国立海洋科学技術博物館は、館蔵品のチヌリクラン(カヌーに似た木造漁船)をテーマとしたイベントを開催し、タオ族の鍾海龍さん、郭建平さん2人の協力を得て、博物館付近の望海巷海湾で航海実験を行いました。イベントは人間と海、科学技術と自然の智恵との相互作用を示すタオ族のチヌリクラン文化を広く紹介し、台湾の多元的な海洋文化を呈するものとなりました。

 博物館にとって、チヌリクランは倉庫に保存されるだけの標本にとどまらず、海洋文化の大使という重要な役割を担っています。チヌリクランを通じて、タオ族が科学技術と生活の智恵をどのように結びつけてきたのかを紹介し、イベントを通して海洋の科学技術と文化の融合を体現しました。