青年が地域文化を守り、文化が青年を土地に根付かせる

 台南にある新化という町は生活の物語にあふれた博物館です。社会企業である「拾荒流工作室」は、古家の賃借、取材やフィールド・ワークによって掘り起こした人文的な背景や産業の脈絡を有形、無形の文化財として保存しています。また、創業用のスペースを整備し、若者たちのUターン創業を支援するほか、文化主導によるビジネスモデルを提案することで、地方の持続可能な発展を図り、人々に深い感銘を与えられる文化と生活を新化に根付かせ、旧市街の振興に結びつけることを目指しています。「新化生活物語博物館」は、古家が博物館の一つひとつの展示エリアであり、街の家と家の間を縫う路地が博物館のギャラリーであり、生活の物語が博物館の展示内容となっていて、地元色にあふれた博物館を形成しています。