《神遊幻境絵画》

 このVR の来源は、故宮所蔵の趙孟頫〈鵲華秋色〉の作品です。この絵画は同郷の先輩に当たる周密の為に描いたものです。周密の原籍は山東省ですが、幼い頃から江南で育ちました。趙孟頫は朝廷の招聘に応じて、山東省で役人として働いていました。趙孟頫は、周密の故郷を懐かしむ憂いを解く為に、この巻物を描いたのです。この作品には済南の山水の間を想うがままに遊ぶ様子が描かれています。

 趙孟頫が描いた済南の秋の景色を旅する中で、画中の小さな家に入り、原画の色彩の墨韻を細かに観察したり、或いはゆったりと小舟を漕いで昔の黃河古道に渡り、近くで砂石や樹石、家屋や羊の群れなどを観察したりしながら文人青綠山水の悠然とした境地を逍遥し、文人が絵を贈ると言った伝統的な深い友情をも理解することができます。

 

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