《うつつとまぼろしの間—感知世界と物理世界の対話》

 これは、時代を越え、領域を超えた先見性のある作品で、故宮初となる中国芸術と西洋科学理論を結合した大胆な試みの作品です。この映画の主役は、戦国から漢の時代に至る玉器で、その各種変化する、測り知れない龍獣のイラストは、人々の視覚をして、まるで現実と幻の中に身を置いている感覚を与えます。映画は視覚の変化、玉器創作の技巧、及び視聴者が何故視覚の錯覚が起きるのか。その原因を探求しています。私達は、「視聴者」と「創作者」の視角から出発し、「見るものは事実とは限らない」とする論点から、視聴者に挑戦すると同時に、物理、数学、心理学等の理論を取り入れて、観衆に戦国から漢代までの玉器が現す錯視芸術を理解して頂きたいと思います。

 

前のページ